格子欠陥(こうしけっかん, Lattice Defect)とは、結晶において空間的な繰り返しパターンに従わない要素である。狭い意味では特に格子空孔(後述)を指すこともある。伝導電子や正孔も広い意味では格子欠陥に含まれる。
機械材料または構造材料において結晶の強度を低下させる要因となるが、結晶の塑性、脆性、靭性を制御するために利用されることもある。
電気材料または電子材料においてその電気的特性を制御するために利用される。例えば高純度シリコン結晶に不純物としてヒ素を添加すると、ヒ素原子がシリコン原子を置き換えて異種原子となり、さらに伝導電子を放出して荷電要素となる。このような状態がn型半導体である。
格子欠陥の種類 [編集]
点欠陥 [編集]
点欠陥は空間的な繰り返しパターンを含まない格子欠陥である。例えば次のようなものがある。
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格子間原子は結晶内部の、もともと原子が占めていない隙間に侵入した原子である。
原子空孔は結晶を構成する原子の一部が存在しないことである。
異種原子は結晶を構成する原子の一部が置き換わった異種の原子である。
電気的欠陥は電荷の過不足である。例えば次のようなものがある。
伝導電子は特定の原子から離れて結晶内部を移動する電子である。
正孔は特定の原子から離れて結晶内部を移動する電子の不足状態である。
荷電要素は結晶を構成する要素が電子を放出したり捕らえたりして電荷を帯びたものである。例えば多くの格子空孔は荷電要素として存在する。
線欠陥 [編集]
線欠陥は点欠陥が一次元的に連続して配置したものである。例えば転位など。
面欠陥 [編集]
面欠陥は点欠陥が二次元的に連続して配置したものである。例えば双晶面、結晶粒界、結晶表面など。
その他 [編集]
点欠陥が三次元的に連続して配置した空隙をバルク欠陥と呼ぶこともあるが、これは結晶内部にあるとは言えないため格子欠陥とは区別される。